STORY
『“体験”する美術館 NEW OPEN』
いつもの駅に大きな看板が掲げられていた。
どうやら近くに新しく美術館ができたらしい。
少し興味がある。今度行ってみようか。
そんなことを考えていると、いつの間にか
薄暗い美術館の中に立っていた。
辺りを見渡すと、様々な美術品が並んでいる。
絵画や骨董品に混ざって、一際異彩を放って
いたのは、
花の顔をした
人の美術品だった。
████美術館、またの名を人喰い美術館。
この美術館から帰ってきた者の姿を、
誰一人見たことがないことから、
その異名で
呼ばれている。
(とある調査記録より)